【良い宝石は国力のある国へ】
まあ、当然と言えば当然なのですが、良い宝石、特に超高額の宝石などは勢いに乗っている国へと渡ります。
近年、中国を始めとした東南アジア諸国が、特に目覚ましい経済発展を遂げています。
主に『インド、インドネシア、中国、マレーシア、...』など
《ここ2~3年の経済成長率》
・【インド】+7%前後
・【インドネシア】+5%前後
・【中国】+7%前後
・【マレーシア】+5%前後
・【日本】+0.5%前後
と言ったように数字を見ただけでも、日本が勢いで他国に勝てないのは『火を見るよりも明らか』です。
~逸品の流出が止まらない宝飾業界~
かつて、乗りに乗っていたバブル期の日本には、それはそれは世界中の綺麗な宝石達が日本に多く流れ込んで来ていました。
コロンビアから『エメラルド』、ブラジルから『大粒のパライバトルマリン』、スリランカから『ブルーサファイア』など...
大粒で一級品の宝石達が経由地を経て、相当な量が日本には集まっていたと聞きます。
それが、今やバブル期に大量に入って来ていた一級品の宝石達は、『中古ジュエリー』を扱う店を通して世界中(主に東南アジア)へと流出してしまいました。
何が言いたいかと申しますと、『一度出て行ったら戻ってこない』と言う事です。
現在の価格相場からすると、もう一度買い戻そうとしても、残念ながら今の日本人バイヤーの力ではとても買えない値段を提示されます。
~現地より日本の方が安い?~
聞く話によると、現地で新たなに採掘された一級品の宝石を買うより、日本に来て中古の高額ジュエリーを買い漁った方が安く買い付ける事が出来ると聞きます。
近年、日本の国際宝飾展は、海外のバイヤーにとって『売りに来る』より『買い付けに来る』といった場所になってしまいました。
という事は、日本の宝飾業界から魅力的な宝石、ジュエリーが無くなれば、世界中のバイヤーから見向きもされなくなってしまうかも知れないのです。
このような現象があまりにも長く続くと、この先日本の宝飾業界はますます衰退していく可能性が高いと思われます。
この先、日本の宝飾業界はどうなっていくでしょうか...
※これらは、あくまで個人的な経験や動向調査、感じた事を書いた記事です。あしからず...※
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